初めてのヨコハマ

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初めてランドマークタワーを見たのは、馬車道の地下鉄の入り口からであった

 

その頃高校3年生、わたしは馬車道に拠点を置く映画監督のところに通っていた

大学が横浜だと決まっていたので、下見がてら初めての横浜・馬車道への一人旅だった

 

夜だった

馬車道はどこを切り取っても港町らしい洒落た雰囲気を持っている

ふと顔を上げて驚いた

これが噂のランドマークタワー

思っていたよりもそれは高く、近く、カイジュウのようにも見える

 

夜だから尚更ほとんど闇に包まれて怖かった

私はすぐに地下鉄の入り口に飛び込んで埼玉へ帰ったのである

 

それから大学生になった

その映画監督のところへは行かなくなっていた

しかし、せっかく横浜に住んでいることだし、ということで月に何度かは一人で横浜へ遊びに出た

その頃には昼間のランドマークタワーにもお目にかかり、安堵し、その中で悠々と買い物をするようになった

 

多くの名曲に歌われる横浜、これがあの横浜

東京とは違う、粋よりも洒落が似合う港町

 

今でも思い出すあの夜のランドマークタワー

都会への憧れがあの時ワッと押し寄せて恐怖に変わった

都会人になろうと努めたが、未だに横浜は特別な場所である

 

あそこに行けば何かが変われる

そんな希望を抱いて乗った東横線

学校からかすかに見える小さなランドマークタワー

レンガの街馬車道の大人びた街角

 

クリスマスは横浜と決めている

田舎クサイ私の唯一の楽しみ

いつかあのランドマークタワーに泊まれる日を夢見て

あの上からの景色を、あの日の私が思い出せるように

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