5年後の未来と高校生

高校の友人と半年ぶりに電話した

 

時折気にかけて、私の生存状態を確認してくれるとても優しい友人である

話は「コロナが落ち着いたら会おう」という話題から始まる

 

久しぶりに話してみるとやはり高校の輝かしい時代を思い出さずにはいられない

彼女にとっても私にとってもあの頃は、毎日がエブリデイのように楽しかった

こんなつまらないギャグでも、箸が転がっても大爆笑の日々だったのである

 

彼女はクラスの誰よりもなんでもできた

勉強も実技も体育も

男勝りで頼り甲斐があって何より頭が切れて面白い

 

だから私は最初はあまり打ち解けられなかった

打ち解け方もわからない

スキがない(昨日も彼女はこれが自分の難点だと嘆いていた)

 

高校時代の私は彼女が思っているよりも彼女に対してすごく気を使っていたと思う

席が近かったし、同じ部活だったから必然的に仲良くなったけれど

それでもすごく気を使っていた

そのくらい、彼女には嫌われたくなかったのかもしれない

 

そんなことは置いといて、昨日の電話

「なんでこんなスキのない女と思われるんだろ、私なんて授業中寝てるかペン食ってるかくらいしかしてなかったのにね」と彼女のたまう

「いやいや、やっぱりあなたはスキのない女よ。私もそう思ってるし、実際授業中寝てても全部100点取っちゃうんだから」などと言って懐かしがった

 

懐かしかったので本日、高校の写真を見返してみた

ラインの高校のグループには3年間の私たちの写真が残されている

携帯禁止だったのに、なぜこんなにも写真が撮られているのか不明

 

それをみていたら彼女、ほとんどの写真でパンをくわえている

体育祭の写真も、また別の日の日常の写真も、全てパンをくわえている瞬間を撮られている

どうしてここまでパンを食ってる写真が撮られているのか、それだけで写真集が出せそうである

彼女が音楽家として有名になり、若い音楽家にいばりちらしていたらこの写真集を出してやろう

そうしてまた笑っている私がいた

 

高校時代、私は毎日今日起こった面白い話を母に話していた

「今日ね、〇〇ちゃんがね」という具合に、最寄駅から家までの20分永遠話していた

卒業が近づくたびに「今日このことでこんなに笑ったこと忘れないようにしよう」と誓ったが、もう思い出せない

 

一度、授業が授業にならない授業があった

英語の授業、先生が「はい、この和訳〇〇くんお願いね」と数少ない男子にお願いする

その彼はMike(マイク)をいきなり「マイケルジャクソンが~」と訳したので、それに笑った一人の生徒が笑いすぎて沈没した

それにつられて遠くの席の生徒が笑い出してまたもや沈没した

そしてクラス中にそれが伝染して、先生までもが笑い出して最後まで授業にならかった

 

箸が転がってもおかしい年頃である

もう涙流して、笑いすぎて机に突っ伏してしまった友人を見てまた笑っていた

 

高校の先生というのもまた独特で、高2の古文の先生がかなり独特の女教師だった

笑わない、早口、パキっパキっパキっという感じである

他のクラスで嫌われている先生を好む習性があったので、うちのクラスでは気に入られていたけれど笑わない

ある日の授業、べらぼうに明るいだけで生きているクラスメイトを先生がさした

「では、〇〇さん。紫式部は誰に仕えていましたか?」

「えぇと、、、なかみやしょうこっ!」

クラス中がまたもや爆笑の渦に巻き込まれた

もちろん中宮彰子のことであるが、彼女はそれを”なかみやしょうこ”と信じてはっきりとそう発言したので、それもおかしくって本当に涙が出た

そっと先生の方を見ると、先生もさすがに笑っていた

彼女が笑ったのは後にも先にもそれだけである

 

これは本当に一部である

本当に毎日涙が出るほど笑っていたのだけれど、何で笑ったかは思い出せない

 

そして昨日話していてもう一つ気づいたことは、“未来は予測できない”ということである

高校生の頃想像していた未来とは全く違う世界を生きている

結婚するといった友人は自衛隊の音楽隊員として北海道に消えていった

体育の準備運動もろくにしなかったくせにどうしてるんだろうと昨日の友人は心配していた

イルカと泳ぐという衝撃的な趣味を始めた友人もいる

私もまさかフリーターになってるとも思わなかったし

彼女は悪いオトコと縁が切れない

 

5年後も予測できないのだから、10年後や20年後など考えても無駄である

1年後には子供がいるかもしれない、海外に住んでるかもしれない

お笑い芸人になってるかもしれないし、女優を目指しているかもしれない

 

人生、予測不可能

どんなに地に足つけていても、未来は見えない

後から振り返って、「そういえばあの頃」と考えている時間が一番幸せなのかもしれない

 

彼女と電話を切った後、また母に電話のことを逐一話していた

今日何があったかを母に報告するという習慣だけは変わっていないようである

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