生きづらさって

図書館である本を手に取った

内容が今の私にぴったりだったから、中高生向けだけど借りちゃった

 

その本によると”フリーター”の私は”生きづらい”らしい

 

そこだけがツンと酸っぱくて、苦虫を噛み潰したような気持ちになる

「え、私って生きづらいのかな?」なんて思ってしまうから、気をつけて読まないと泥沼にはまりそうである

 

「就活をやめる」と宣言した時、素直に言える人と言えない人がいた

パーティの雑踏の中、初めてあの子に打ち明けたその秘密めいたもの

なぜあの子には”言える”と思えたのだろうか

 

きっとあの子なら私のことをそれだけで判断はしないだろうと安心できたから

そして素直に言えない子に対しては

きっとあの子は私のことを”生きづらい人”と判断しそうだなと不安だったから

 

私は一度も自分のことを”生きづらい”と思ったことはない

そりゃ就活をやめると決めた時「なんで皆と同じようにできないんだろうか」とは思ったけど

就職するよりも自分にとって”生きやすい”環境を選んだ自信はあった

 

なのに”フリーター”の私は”生きづらい人々”の一員として世に知られている

 

実際フリーターを1年やってみて、やっぱり”生きやすい”道だったなと思う

自分にとってこれが最善の最高の毎日であるのに

”フリーター”の私は”生きづらい”とレッテルを貼られてしまう

 

”普通”とか”普通じゃない”というのは環境によって真逆になりうる

 

私は音楽高校に進学した

周りは音楽に熱心な人ばかりで、もちろん彼らは音楽大学・プロフェッショナルを目指して切磋琢磨していた

そんな中で私が「普通大学へ進学する」と決めたらある後輩からこんな手紙が届いた

「さくら先輩が普通大学へ進学するというのは驚きでした。私は意志が弱いので流れに任せて皆と同じ音楽大学へ行ってしまうと思います。」

その時にかなりの衝撃を受けた

 

普通高校に進学していれば、”音大に行く”というのは”普通じゃない”選択になるのに

音楽高校だから、”普通大学に行く”ということが”普通じゃない”ということになる

つまり”普通”や”普通じゃない”の基準は環境によって全く逆になりうるということである

 

その時に私は自分の将来の選択に関して柔軟に考えるすべを知ったような気がする

だから普通大学に進学して、周りが就活をやる時に「私の人生はこれじゃなあい」と就活をやめられたのだ

 

周りの感性に振り回されると自分の軸が消えてしまう

私にとって就活をやめてフリーターになることは”普通”だった

 

と言っても誰よりも就活に前向きで、競争心が高くて、必死だったんだけどね

それは就活の魔法みたいなもので、あの頃は

誰よりも早く、誰よりもいいところに、就職するのが正義のようで

それが単なる魔法であることに気づくのは就活が終わってから

もしかしたら就職してから

 

後悔するのが一番嫌だから、就活は大学1年生からちょっとづつ始めていた

大学1年の時点で自己分析や就活のマナーの過程は終わっていた

大学2年生で一個上の先輩に混じって会社説明会に侵入した

大学3年生では誰よりもインターンに行って、死ぬほどESを書いて、就活講座も1コマも休まずに通っていた

そして、SPIが3週目に突入した2月の終わりに「就活をやめよう」と決めた

 

でもそれは、今までの大学生活で誰よりも就活した自信があったからである

3年就活を意識して活動して、結局心に聞いてみたら「私の人生はこれじゃなあい」と結論が出た

もはやそれまでの就活は、心のどこかに潜んでいた「私の人生はこれじゃなあい」を正当化するための準備だったのではないかとも思われる

 

”普通”の道を選ぶために”普通じゃない”道も見ておこうという気持ちだったのかもしれない

 

だからやっぱり気になる”フリーター”が”生きづらい”というこの文章

そう考えている限り”生きづらさ”は永遠についてくる

生きづらいのではなく、全く逆に”生きやすい”人生にするためにその道を選んでいる人もいる

 

社会一般の軸と自分の軸が一緒くたになったらそれでおしまい

それを保ち続けるのが一番むつかしいんだけどね

星に願いを

人は 誰もひとり

哀しい夜を 過ごしてる

 

「星に願いを」を聴いて孤独が増したという人と話して

私たちは深い部分で繋がった

 

孤独な夜に流れる涙は、重たい

泣きじゃくりたいバスルームで

目を閉じて哀しみを滲み出す

二、三滴水面に落ちた

 

なんでこんな世の中になったの

なんでこんなにひとりぼっちなの

 

SNSを見れば、なぜか皆ひとりじゃなくて

それをみている私はひとりぼっち

 

会えるはずの友人にも会えず

画面越しに会うのも久しぶり

 

触れ合う時間が減るほどに

消えていくあなたとの時間

 

なんでこんなにひとりぼっちなの?

 

バイト帰りの自転車から

オリオン座が見えても

伝える相手も別にいない

 

隣にあの人がいたら

「星が綺麗だね、空気が澄んでるんだね」って言えるのに

わざわざラインで伝えることでもないし

 

それを伝えられる友人すらも減った

 

孤独が増していくのは、それを感じた夜

 

でも

それは思っていたよりも、皆が感じていることなのだと

その人と話して知った

だからひとりじゃないと思えた

 

だから星を見て綺麗だと思ったら

どこかに同じように思っている人がいることを忘れないで

 

少なくとも私は、その中のひとりだから