”芸術は愛だ”とバイト中に急に思って、「まさかこんな稚拙なことどこかで公言してないよね」と思ったら、2年前に広告に顔写真とともに大々的に公表していた。
オープンキャンパス用の芸術学科のポスターでこんな問いが出された。
『あなたにとって芸術とは?』
芸科はとにかく変わっていることがステイタスなので、皆それぞれうまい言葉を紡いできたが、私はその先を読んでいたのだ。
その言葉は写真とともにポスター載ることになっていたので、目立ちたがりの私は、選ばれた20人の中でも一番目立ちたかったので、一言「愛」と答えた。
その結果がこのポスターである。
私の計画はうまくいき、一番目につきやすい左上の大きい枠を勝ち得たのだ。
しかしまあ、本当に芸術は愛であると思い始めたのだから、言霊は侮れない。
そして今回のファッジーナの記事でも、冒頭でそれを繰り返した。
「芸術は愛である」ただそれだけ。
そうして今に至るのだが、最近学生の時にサークルで行った合宿所をテーマに作品を作った。
私はその作品をその合宿所に送ろうと思ったのだが、いざとなるとチキンな私は
「こんなの急に送られても、迷惑だよね。うん、しかも向こうも知った顔ならいいけど、部長でも合宿係でもなく、ただそこにいた女学生なんていちいち覚えてないだろうし。ただの自己満なら、作品を手元に残しておいた方がいいよね。」
という考えが頭を支配した。
しかし、自分で自分のファッジーナの記事を読んで
「あぁ、そうだ。芸術は愛なんだ。この愛、彼らに伝えなくて誰に伝える!愛を込めて作ったこの作品。渡してこそ、完成するんだ!」
とバイト帰りの自転車の上で妙に意気込んで、そのまま手紙と封筒も書いてしまった。
急に前向きになるのは、だいたい生理が終わる頃なので、ホルモンに惑わされながらその封筒を投函した。
自分の言葉に突き動かされて、勇気が出たというお話。
これが私に勇気をくれたファッジーナの記事↓