知らない人に手を振るの恥ずかしすぎる話

マスクをしていると、友人の顔すらわからないので、新宿駅東改札前で知らない人に手を振っていた私の話です。 顔を見て話す習慣がないので、友人でさえも髪型や服装など雰囲気で捉えているのが悪いのでしょうか。 久しぶりに大学時代の…

ダニーはいつも

ボブ・サゲットが死んだ。 彼はフルハウスのお父さんだ。ダニーだ。 真面目で綺麗好きで愛に溢れたdadだ。 ダニーは私の父だった。 思春期のDJに完全に移入していた私は、絶えずダニーの愛を受けていた。 ダニーはいつも私たち…

本屋の歩き方

なんの映画か忘れてしまったのだけれど、何かの映画を誰かと一緒に観に行った先が神保町だった。 記憶の暗闇の中から映画のワンシーンが浮かびそうで全く浮かんで来ないのが悔しい。 私の中で神保町はそれだけだった。今日までは。 誰…

鴨川の海に

朝焼けの海が見たいから、旅館の厚いカーテンを開けて眠りについた。 朝日が水面を照らす時、深い眠りから覚められるように。 トイレに立つついでにそれを写真に収めるが、切り取られた画面の中では感情は波立たないので、頑張って朝焼…

冬の陽

風が凪いてきた。 起きた時には洗濯物がバタバタ音を立てて、カーテン越しに人影のように騒いでいたのに、今、外は静かだ。 冬の、陽の短いのに明るい昼過ぎ。 先ほど描いた下書きの絵に、絵の具をつけようと水差しに綺麗な水を足した…

赤鼻のトナカイ

こんな年の瀬に、吹き出物ができてしまった。 わざわざこんな年の瀬に。 クリスマスはとびっきりめかしこんで、メイクの勉強だってしちゃって、髪型だってこだわって、なんて。 それなのに。 鼻の頭の吹き出物のせいで、赤鼻のトナカ…

白金高輪

忠臣蔵の四七士の墓へ、やっと行けた。 泉岳寺にあるその墓は、私がいった時も、”ファン”が推しにお酒を供えるために少し賑わっていた。   港区の超一等地。 ちょっと風情は残っているけれど、都会の中に急に現れる江戸…

24歳の私

一つ歳をとった時に、褪せていく思い出がある。   なぜかフォークソングに魅せられがちな私は、青春というものに縛られている。 彼らの歌は、いつも若かりし日々の苦しみ、悲しみ、希望を歌う。 それが懐かしいと感じた時…

芸術とは。

”芸術は愛だ”とバイト中に急に思って、「まさかこんな稚拙なことどこかで公言してないよね」と思ったら、2年前に広告に顔写真とともに大々的に公表していた。   オープンキャンパス用の芸術学科のポスターでこんな問いが…